成人とは40歳から65歳と一般的に理解されている。
成人においては、 癌・循環器疾患・糖尿病などの慢性非感染性疾患が疾病死亡の大部分を占める。 その成因が生活習慣の影響を受けることから、 「生活習慣病」といわれるようになった。我が国では、人口を年齢によって3区分する。 近年、年少人口と生産年齢人口は減少傾向、老年人口は増加傾向にある。
平成30年の年齢3区分別人口は以下のとおり。
平成30年データは下記のとおり。
長期的には
年少人口÷生産年齢人口×100
老年人口÷生産年齢人口×100
(年少人口+老年人口)÷生産年齢人口×100
老年人口÷年少人口×100
老化現象はすべての人に共通して進行するが老化の進行程度には差がある。年齢を重ねても心身の機能の低下が少ない状態のことをサクセスフルエイジングという。
我が国の悪性新生物は昭和56年に脳血管疾患を抜いて死因の第1位となり、平成30年データでは全死亡者の27.4%を占めている。
平成30年データの悪性新生物死亡数は男性が約22万人、女性が約15万人で、男性は女性より死亡数・死亡率ともに高い。
男性は肺癌が最も多く、胃癌・大腸癌・膵癌・肝癌が続く。女性は大腸癌が最も多く、肺癌・膵癌・胃癌・乳癌・肝癌・子宮癌が続く。胃癌と子宮癌の死亡率は我が国では減少している。また、胃癌と肝臓癌の死亡率は、欧米と比較すると我が国に多い。
ある家族では、特定の癌になるリスクが普通の人よりも高いことがある。また、ダウン症の人は21番染色体が2本ではなく3本あり、急性白血病の発症リスクが普通の人の12~20倍になる。
癌の中にはウィルムス腫瘍・網膜芽細胞腫・神経芽細胞腫などのようにほとんど小児にしか発生しないものがある。これらの癌が小児に生じる原因はまだ解明されていないが、遺伝的要因は危険因子の1つである。
アスベスト(石綿)にさらされた人は肺癌や中皮腫(胸膜の癌)になりやすく、喫煙者ではその傾向が強まる。喫煙は、発癌物質を生じさせ、肺癌・口腔癌・喉頭癌・腎臓癌・膀胱癌の発症リスクを高める。
脂肪の多い食事は大腸癌・乳癌・前立腺癌のリスクを高める。多量の飲酒は食道癌の発症率を高くする。燻製食品・漬物・焼き肉などが多い食事では胃癌の発症率が高くなる。
ヒトパピローマウイルス(性器いぼの原因ウイルス)は子宮頸癌の原因の1つである。B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスは肝細胞癌の原因となる。
心臓疾患には、心筋梗塞や狭心症のような虚血性心疾患だけでなく、 慢性リウマチ性心疾患・心不全などが含まれる。
平成30年の心疾患による死亡数は21万人弱で、全死亡数の15.3%を占め、死因順位は第2位である。動物性脂肪・高コレステロール・過食・肥満・喫煙などは、虚血性心疾患のリスク要因となる。
高血圧は、老化現象のひとつである動脈硬化によってもたらされ、死因疾患である脳血管疾患と心臓病発症の基礎をつくる。高血圧・肥満・高脂血症・糖尿病の4つの要因が重なると死亡リスクが非常に高くなるため、死の四重奏と呼ばれる。また、肥満と食塩は高血圧のリスク要因となる。高血圧は、都市部よりも農漁村部に、西日本より東日本に、食塩を5g以下しか摂らない民族より多量に摂る民族に多発している。
脳血管疾患(脳卒中)は昭和55年まで我が国の死因の第1位を占めていた。しかし、脳血管疾患死亡率のピークは昭和45年、その後は減少傾向が続いた。
平成30年の死亡数は11万人弱、全死亡数の7.9%、死因順位は第4位である。我が国の脳血管疾患死亡率は、欧米の2倍程度と大きい。しかし、心臓病死亡率は欧米の1/3程度と小さい。動脈硬化・高血圧の後、日本では脳血管が、欧米では心冠動脈が侵されやすいことを示している。動脈硬化・高血圧は、脳血管疾患のリスク要因である。
糖尿病は世界的に増加しつつあるが、我が国の糖尿病死亡率はアメリカ・ドイツ・スウェーデンなどと比較するとまだ低値で、全死亡中1.0%である。糖尿病性神経障害・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症は、糖尿病の三大合併症である。
膵臓のランゲルハンス島でインスリンを分泌しているβ細胞が死滅する病気である。以前はインスリン依存型糖尿病や小児糖尿病とも呼ばれていた疾患で、自己免疫性疾患である。患者の多くは10代でこれを発症する。血糖を下げるホルモンであるインスリンの分泌が極度に低下するかほとんど分泌されなくなるため、血中の糖が異常に増加し、糖尿病性ケトアシドーシスを起こす危険性が高く、インスリン注射を常に必要とすることがほとんどである。
遺伝的に糖尿病になりやすい体質の人が糖尿病になりやすい生活習慣を送ることにより発症するとされている。遺伝的背景と肥満がその大半を占める。したがって、炭水化物の摂取・肥満は2型糖尿病のリスク要因となる。
前立腺癌のスクリーニング検査にPSA(前立腺特異的抗原)がよく使われる。
痛風は、血液中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)で、足趾などに起こる急性の関節炎である。特に足の母趾MP関節が最も多くみられ、初めて発症する7割がこの部位である。痛風患者の90%以上は男性で、発症年齢は40歳前後に多い。高尿酸血症の原因は不明であるが、ある程度の体質(遺伝性)が関与しており、アルコールや甘い飲み物なども増悪させる。
平成20年度創設。
対象者は75歳以上か65歳以上で一定の障害状態にあると認定された者で、国民健康保険・被用者保険から脱退、後期高齢者医療保険に加入する。
運営主体は都道府県ごとに設置された後期高齢者医療広域連合で、対象者は一定の保険料を支払い、患者負担は原則1割である。
特定保健指導は、40歳から74歳までの公的医療保険加入者全員を対象とした保険制度で、高齢者の医療の確保に関する法律と国民健康保険法に基づき、2008年4月より始まった。一般にメタボ(メタボリックシンドローム)検診と呼ばれている
腹囲が男性85cm以上、女性90cm以上
中性脂肪値は150mg/dl以上、HDLコレステロール値は40mg/dl未満(いずれかor両方)
収縮期(最高)血圧130mmHg以上、拡張期(最低)血圧85mmHg以上のいずれかまたは両方
空腹時血糖値100mg/dl以上
メタボリックシンドロームかどうかの判断は上記のとおりであるが、特定保健指導の対象者は腹囲が基準を超えていない者でもBMIが25以上の者は対象者とし、また、脂質・血圧・血糖の検査結果だけでなく、喫煙習慣の有無も含めて危険度が判断され、危険度に対応した保健指導(積極的支援or動機付け支援)を受けることになる。
既往歴の調査(服薬歴・喫煙習慣の状況に係る調査を含む)、自覚症状及び他覚症状の有無の検査、身長・体重及び腹囲の検査、BMIの測定、血圧の測定、GOT・GPT・γ-GTPの検査(肝機能検査)、中性脂肪・HDLコレステロール・LDLコレステロール量の検査(血中脂質検査)、血糖検査、尿中の糖及び蛋白の有無の検査(尿検査)
昭和30年ごろから原因不明の神経病として散発が認められていたスモンは、 昭和42年ころからのスモンの多発を契機に 昭和47年、難病対策要綱が定められた。 医療費助成の対象となる難病は特定疾患と呼ばれ、 平成30年現在、331疾患に医療費助成が実施されている。
国立がん研究センター がん情報サービス ganjoho.jp
(男性558,874例、女性421,964例)
(男性220,339人、女性156,086人)
男性65.0%(2人に1人) 女性50.2%(2人に1人)
男性26.7%(4人に1人) 女性17.8%(6人に1人)
1位 2位 3位 4位 5位
総数、大腸、胃、肺、乳房、前立腺
男性、前立腺、胃、大腸、肺、肝臓
女性、乳房、大腸、肺、胃、子宮<;/p>
1位 2位 3位 4位 5位
男女計、肺、大腸、胃、膵臓、肝臓
男性、肺、胃、大腸、膵臓、肝臓
女性、大腸、肺、膵臓、胃、乳房